●花崗岩(御影石) 御影石とは、地下のマグマが地殻内で地下深部にて冷却固結した結晶質の石材で、石の外観は雲母、長石、石英など色々な鉱物の結晶が集まって出来ているので、見た目には様々な色の大小のつぶつぶが見え、美しく、耐久性に優れた石材として建物の外部を中心として最も多く用いられている石材です。 一方、硬いため加工費がかさみ、含有鉄分でさび色が出たり、耐火性の点でやや劣ります。 また、表面の仕上げ方も豊富で、本磨き・水磨き・バーナー仕上げ・小叩き・ビシャン仕上げ、と用途により色んな仕上げ方が可能です。 ●石灰岩(大理石) 大理石とは、石灰岩からなり、石灰岩は炭酸カルシウムを主成分とする堆積岩で、セメントなどの原料に利用されています。 大理石は、炭酸カルシウムの比率が高い程白色で、不純物が多い場合は灰色や茶色、黒色となります。 また、ほとんどの石灰岩が大昔のサンゴ礁の残骸で、サンゴ、ウミユリ、ボウスイチュウなどの化石が含まれていることがよくあります。 大理石(石灰岩)は、御影石(花こう岩)に比べて軟らかく、加工しやすく、また、模様や色調が美しく、磨くと光沢が出るため、内装によく用いられています。反面、耐久性は弱く、屋外で酸性雨にさらされると、長くても一年くらいで表面のつやを失ってしまいます。基本的に屋内の水のかからない所が適しています。 ●安山岩(鉄平石) 鉄平石とは、安山岩の一種で、薄板状に採石されやすいものを言います。 鉄平石は、緻密で、暗緑色で、耐圧強度、耐火性に優れた石材で、屋根材、壁材、床材、玄関土間、浴室、テラス、アプローチ、門柱、公園や河川敷の歩道材など、様々なところに幅広く用いられています。 また、赤みをおびたサビ鉄平石は、洋風建築にマッチします。 ●人造石(疑石) 人造石とは、自然石(御影石、大理石、石英、蛇紋岩など)の砕石を骨材に、セメントや砂、顔料を混ぜて成型し、天然石に似せて人工的に造った模造石で、代表的なものにテラゾーがあります。 最近では、木造住宅に人工の軽量骨材「パーライト」を用いた、カルチャードストーンが外壁に使われるようになりました。 天然石に比べ重量が1/3程度で、運搬・施工も簡易で、天然石に価格も安く対応出来ます。 また、合成樹脂に顔料を混ぜて石調の模様を出した人造大理石は、キッチンの天板や浴槽、洗面カウンターなどに使われています。 石材の用途と特徴 木造住宅では、石を標準仕様として採用している住宅メーカーや工務店はほぼありません。それは、石材自身の重量が重く、地震多発の日本の建物には適していません。また、石の値段も高価で運搬や施工手間がかかるために、石工事の費用が高く付くからです。 住宅展示場へ行くと、玄関土間や玄関ポーチに、小叩きの御影石、建物内の土間関係に磨き仕上の御影石やダイニングなどの床や室内の壁に、アクセントとして大理石が使われている所を見かけますが、あくまでも展示場仕様で、目を引き付けるために採用されています。 石材の種類 特徴 主な使用箇所 硬質で磨くと非常に良い艶がでます。 表面の仕上げ方も豊富で、本磨き・水磨き・バーナー外部床、玄関土間、内部床、花崗岩(御仕上げ・小叩き・ビシャン仕上げ、と用途により色んテーブル天板、カウンター影石) な仕上げ方が可能です。 天板など 風化しにくく、耐用年数も長いです。 耐火性があまりありません。 柔らかい石質のため傷がつきやすい。 石灰岩(大石灰が主成分なので酸に弱い。 理石) 基本的に屋内の水のかからない所が適しています。 内部床、内部壁、ニッチ及び飾り棚の天板など 風化に強い割りに、柔らかで加工しやすい。 安山岩(鉄塀、門柱、石垣、外部床、花崗岩(御影石)に比べて熱に強い。 平石) 外部腰壁、内部土間床など 鉄平石は板状なので、主に貼り石として用いられる。 堆積して出来た石なので、火成岩と比べると柔らかい凝灰岩(大雰囲気。 門柱、塀など 谷石) 柔らかく加工がしやすい。 強度 及び 耐久性に劣るが耐火性がよい。 噴出した火山灰や砂などが堆積し凝固した石で、層状をなしている。 暖系色が多く室内に使っても石の冷たさを感じさせない。 やわらかく加工しやすい。 吸水率が高い。 門柱、塀など 柔らかいため使い方を間違えると風化しやすくなる。 薄くて大きなサイズの板材をとりにくい。 光沢はなく色や石材に様々な種類がある。 耐火性はあるがもろい。 砂岩 耐水性、耐火性が高い。 玄玄昌石板状に加工でき曲げ強度が強いため、5ミリ~10ミ(スレーリ程度の薄い板を湿式工法で用いる。 屋根材、土間床など ト) ※玄昌石は粘板岩の一種で、粘板岩は通称、スレートと呼ばれています。 本文来源:https://www.wddqw.com/doc/63d70675f46527d3240ce03e.html