第10课 ペットブーム

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第十課 ペットブーム



ストレスの多い現代人にとって、ペットは欠かせない存在だ。室内で飼える小型犬の人気を中心に、ここ数年ペットブームが続いている。少子・高齢化で家族に代わるコンパニオンアニマルとして受け入れられ、ストレス社会の癒しを動物に求める風潮が、拍車をかけている。

人と犬の共生は、3万年前に遡る。ペット化は西アジアから始まり、品種改良により、400種を越える。猫は4000年前のエジプトで愛玩され、広がった。8000年前の縄文遺構から、埋葬された犬の骨が見つかる。桃太郎では犬が鬼退治のおともを務め、花咲か爺さんでは「ここ掘れ、ワンワン」とお宝の在処を教える。ペットの歴史は古い。たっだ、ペットが大衆に広っがたのは、戦後になってからだ。1950年代には小鳥ブーム。その後の高度成長期になって。血統書付きの犬が並ぶ。大阪では、万博が開かれたころ、犬が「番犬」から「愛玩動物」となり、マイホームと屋内犬が庶民の憧れだ。

人気犬の変遷は、社会情勢や文化を映す鏡である。血統書発行などを行うジャパンケンネルクラブによると、55年、最も人気のあったのはスピッツ。戦後の物騒な時期はよく吠えるスピッツが重宝された。80年には、マルチーズ、ポメラニアン、ヨークシャー・テリアが上位に。「モーレツ社員のお父さんは帰宅が遅く、お母さんと子どもだけでも扱いやすい犬が好かれた」とか。90年のバブル絶頂期には、シベリアン・ハスキー、シェットランド・シープ・ドッグ。高価で珍しい種類が好まれた。景気が落ち込んだ90年代後半からは、ダックスフント、チワワ、プードルなど、ホット心が安らぐものが人気とか。 国内最大の愛犬家団体「ジャパンケンネルクラブ」によると、2002年に犬籍登録された小型犬は約457000頭で、全体の87%に達した。大型犬、中型犬の登録数が減る中で、小型犬は前年より約5万頭増え、人気犬種の上位10種のうち8種を占めた。 その背景の一つに、少子・高齢化の進行がある。気苦労の多い子育てよりも、ペットに愛情を注ぐ若い夫婦や単身者が増え、バッグに小型犬を入れてショッピングをしたり、フェでお茶を楽しむスタイルが、都会ではファッション化している。一方、高齢者世帯では、子供は独り立ちした後の喪失感をペットが補い、生活の潤いや張りになっている。代のストレス社会にあって、従順で物言わぬ動物に安らぎを得たいという心理もまた、響しているようだ。不動産業界が不況下での販売促進の切り札として、ペット対応型マンションを増やしてきたことも、ブームを後押ししている。


ペットブームはこれまでも犬中心に繰り返されてきた。1970年代はマルチーズ、ポメラニアンなどの小型犬が人気に。高度経済成長下で働く父親不在の家庭で、子供や母親が扱いやすい犬としてもてはやされた。90年代前後には漫画や映画の影響でシベリアン・ハスキーが頭数をふやし、生活スタイルの欧米化でゴールデン・レトリーバーなど大型犬人気が続いた。そして最近は、室内飼いがしやすくサイズや毛色が豊富なダックスフントが多様化の時代の中で人気を保つ。

ブームの一方でトラブルも増えている。国民生活センターには2000年度、ペット動物に関する相談が1497件寄せられた。5年前の5割増で、全体の8割は犬に関するものだった。「ペットショップで子犬を買ったがすぐに病気になった」など購入直後の発病、死亡の苦情が多い。多くのショップには生後2か月ほどの子犬が並ぶ。小さくてかわいい犬が売れるため、体力のない時期に販売して伝染病などにかかるケースが絶えない。また、人気犬種では親近交配などの無理な繁殖で障害や奇形も生まれている。ブームに乗じた人間の身勝手さが、犬たちの悲劇を生んでいる。

[朝日新聞社、『朝日キーワード2004』による]




本文来源:https://www.wddqw.com/doc/8729b208b52acfc789ebc9f3.html