第8回 日本におけるチェーンストアの発展と課題 1. キーワード ① チェーン・オペレーション(Chain Operation) 连锁经营 各店舗(単位店舗)は販売活動以外の活動はしない。 中央本部は商品の仕入れ、商品の配送、商品の在庫管理、一括集中など、ややこしいことはすべて本部の責任になる ② チェーン・オペレーションの理論 1. 仕入れ交渉力の発揮 バイイングパワー 2. 科学的管理法の導入 サイエンティフィックマネジメント ③ チェーンストア(Chain Store) 複数の店舗をコントロールして統合していく方法 チェーンストアの理論は各店舗の売上高の極限を求めるのではなく、複数の店舗を出店することによって規模の経済性というものを追い求めることにある。仕入れの量を増やすことで、交渉力を付けていく。この考え方を完遂することによって小売業が産業として飛躍することになる。チェーンストアこそが小売業をまさに産業として成立させる原動力となったといえる。 レギュラー・チェーン(RC Regular Chain) 直营连锁 ④ フランチャイズ・チェーンストア(FC Franchise Chain) 特许加盟 フランチャイズ:商品の供給、ブランドの使用権利、ノウハウ、広告、経営指導 加盟料:加盟するとき一時に支払うか、毎月の売上高の中から一定額を支払うか ⑤ ボランタリー・チェーンストア(VC Voluntary Chain) 自愿加盟 資本的に独立した複数の小売業者が独立性を保ちつつ、仕入れ、配送、広告、教育研修、情報処理などの活動について共同化していく。多くの場合、中小小売業者の組織である。 本部機構を設立し、フランチャイズ・チェーンと同じように経営する形。ただし、それぞれの店舗は独自の独立性があるために、その店名や経営方法や仕入れなど自由度がある。 2.科学的管理法3つのS スタンダリゼーション(スタンダダイゼーション) (Standardization) 標準化 标准化 シンプリケーション(シンプリフィケーション) (Simplification) 単純化 简单化 スペシャリゼーション (Specialization) 専門化 专业化 標準化:統一的な規格やモデルに従うこと 単純化:作業のマニュアル化・作業の手順の統一化 専門化:一人の社員を一つの業務に集中してやらせる。短期間で早く習熟できること ローコストの運営 アルバイト・パートの利用の可能性 3.仕入れの交渉力(パイイング・パワー) 本部が集中して各店舗の仕入れを纏めあげて注文する。たとえば、一店舗、一日に、チョコレートが10個ずつ仕入れる場合では、十店舗、百店舗になると、大口(おおぐち)の仕入先になる。メーカーや卸業者に対して、仕入れ価格の引き下げ、配送など、条件のいい契約を結ぶことができる。その結果、店舗の販売価格に反映される、より低価格の販売が可能になる。 4.チェーンストアの歴史 1859年アメリカでA&Pと呼ばれる会社が、紅茶を輸入してアメリカで販売した。このA&Pという会社がチェーンストアを始めた。1900年代になると、チェーンストアはアメリカでポピュラーになる。 5.日本におけるチェーンストアの始まり 繁盛 はんじょう 繁荣茂盛 森永 もりなが 公司名 高島屋 たかしまや 百货店名 配慮 はいりょ 关照 照顾 頓挫 とんざ 停顿 挫折 1920年 芽生え 1923年 森永のキャンディストア 1927年 明治屋という食料品小売業がチェーンストアの採用 1930年 高島屋十銭ストア(100円ショップにあたる) 1940年 戦争で頓挫した 6.チェーンストアの発展性 腐心 ふしん 想尽办法 暖簾分け のれんわけ 分享传统店铺的优势 老舗(しにせ)としての多年の営業から生ずる信用や名声(ブランドイメージ)などの、経済的価値を分けること 7.チェーンストアの見直し 問題点 ① 効率化を求め、規模の経済性を追求していくと、単位店舗が抱えている地域事情を無視しがちになる。 ② 各店舗の地域事情の考慮不足 ③ 各店舗の地域事情に合わせた責任を持ってやっていることを進めていくこと ⑤ 仕入れの交渉力・地域事情の差・売れ残りリスク・欠品の販売額の低下 宿題:キーワードの理解と説明 チェーンオペレーションの理論とその理解 中国におけるチェーンストアの流れ 本文来源:https://www.wddqw.com/doc/97aac391daef5ef7ba0d3c5e.html