前 緑の島国 アメリカの気象衛星がとられた夜の地球です。星屑のように光っているのは町の明りです。広大なアジア大陸、その東はずれで一際明るく輝いているのが日本です。日本は面積およそ38万km2の島国です。国土の4分の3は山地で平野はわずかしかありません。この山がちな国土と海で日本人は暮らしを立ててきました。温帯モンスーン地帯に位置する日本は水と緑には恵まれています。年間1,000ミリ以上の雨が降り、その雨が山にしみ込んで世界でも稀に見る多種多様で豊かな森を育てたのです。また、日本にははっきりした四季があります。物みなが芽吹き、花開く春、日の光を浴びて木々が茂る夏、そして実りの秋、自然は日本人を育んでくれました。それでも、わずか150年ほど前まで日本の人口は3,000万人程度でした。この島国ではそれ以上の人口を養えなかったのです。日本が急激に変わったのは19世紀後半以降のことです。特に20世紀後半には世界中から資源を輸入し、さまざまなものを作って輸出することで奇跡ともいわれる経済成長を遂げました。日本は人々が夜遅くまで活動する国になりました。現在、日本の人口はおよそ1億2700万人、150年で4倍に増えました。平地の人口密度は1 km2あたり1,500人を超えています。この急激な変化は世界の動きの中で起こったことですが、日本の社会や文化にも根ざしているとも言われます。その社会と文化についてご紹介しましょう。(585字) 本文来源:https://www.wddqw.com/doc/4ef86b3f0b4c2e3f572763f4.html