花咲かじいさん(昔話) むかし、あるところに、やさしい おじいさんがすんでいました。 おじいさんは、ポチという犬を かっていました。 ある日、ポチがうらのはたけで ワンワンなきました。 おじいさんがいってみると 「ここほれワンワン、 ここほれワンワン」 おじいさんがクワでほってみると おおばんこばんがざっくざっくと 出てきました。 おじいさんのとなりに、 いじわるなおじいさんが すんでいました。 となりのおじいさんが、 おかねもちになったので、 うらやましくてたまりません。 「わたしにも、ポチを かしておくれ」 と、よいおじいさんに たのみました。 いじわるじいさんは、ポチを つれてかえるとポチに いいました。 「さあ、わたしにも おおばんこばんをみつけて おくれ。みつけないと ただじゃおかないよ」 でもポチはだまっていました。 「はやく、みつけろ、 みつけないとこうしてやる」 いじわるじいさんは、ポチを ぼうでたたきました。ポチは、 いたがってはたけににげて、 ワンワンなきました。 「そうか、ここにおおばんこばんが あるんだな」 いじわるじいさんが、ポチの ないていたばしょをほると、 われたかわらやちゃわんの かけらがたくさん出てきました。 それで、いじわるじいさんは、 おこってポチをなぐりころして しまいました。 よいおじいさんが、しんぱいに なっていじわるじいさんのいえに ポチをかえしてもらいに きました。 「ふん、あんなわるい犬は もういないよ。わたしに かみついたから、なぐったら しんでしまったよ」 しかたなく、よいおじいさんは しんだポチをうらのはたけに うめてあげました。 すると、ポチのおはかから、 木が生えてきて、みるまに 大きくなりました。 よいおじいさんは、その木を きって、ウスをつくりました。 そして、そのウスでおもちを つくと、おもちから、 おおばんこばんがザックザックと 出てきました。 となりのいじわるじいさんは それをみて、またそのウスを かりてきました。けれど、 そのウスでもちをつくと、 またかわらやちゃわんのかけら ばかり出てきました。 いじわるじいさんは、おこって ウスをわってもやして しまいました。 よいおじいさんが、ウスを かえしてもらいにくると、 「ふん、あんなウスは もやしてやったよ」 と、いじわるじいさんは いいました。しかたなく、 本文来源:https://www.wddqw.com/doc/b532a4d276eeaeaad1f330d5.html